暗号資産の半減期と値動き
ビットコインに、あるブロックチェーンに新しいブロックが追加された際に、ブロックを生成したノード(マイナー)に対して与えられるブロックの生成報酬がある。ビットコインのブロック報酬が210,000ブロックごとに半分になるようプログラムされていて、このタイミングを半減期という。
1ブロックの生成にかかる時間は約10分といわれているため、半減期が訪れるのは210000ブロック×10分となる。これを1年あたりに換算すると約4年となる。
- (210,000ブロック×10分) / (60分×24時間×365日) ≒ 3.995年
ハッシュパワーの増減や、ビットコインの難易度調整によってブロック生成速度が変化するため、誤差は生じるが、4年というのが一定の目安となる。
半減期と値動き
2024年4月中旬に4回目半減期を迎えるといわれているビットコインだが、これまでの3回の半減期では半減期を迎えた後、大きく値上がりしている。
- 2012年11月(ブロック報酬50BTC→25BTC):価格上昇率5000%超
- 2016年7月(ブロック報酬25BTC→12.5BTC):価格上昇率1700%超
- 2020年5月(ブロック報酬12.5BTC→6.25BTC):価格上昇率400%超
投資家はこの半減期が来るたびに、発行枚数に上限があるビットコインの希少性が高まると考えていて、半減期の前後で上昇する傾向がある。
勉強のための資産投入
前述のような値動きは他の金融資産とは傾向が異なるので、私としても暗号資産の値動きというものを学習したくて、少額だが資産を投入をしてみることにした。投入する資産は大きくなかったので、直接ビットコインを購入するのではなく、楽天ウォレットの証拠金取引を使うことにした。
2022年12月に2,219,064円で少量投入した後、値上がりしていくのを見て、2023年4月にさらに3,866,605円で1回目と同数を追加投資した。平均取得価格は3,042,835となっている。偶然良いタイミングで購入したため、2024年3月現在では10,000,000を超えてて3倍以上に増加している。投入した資産は失っても困らない金額で、当時の資産全体の1~2%程度だった。
小額投資のため高騰していく高揚感はさほど大きくはないが、これから半減期を迎えるにあたってどう値動きしていくのか、やはり自分で保有していると実感として記憶に残る。これからアメリカ経済に何らかの金融ショックが訪れた場合、小額投資している金ETFなどと比較してどのような値動きをするのか見てみたいと思っている。
個人的にはビットコインのような暗号資産は、どの国や団体からの干渉を受けない独立性の高い電子貨幣だが、どの国も担保してくれない、実体のないものなので、リスクの高い資産だと考えている。
だが紙幣と同様それに価値があると信じる人が多くなれば一定の価値が認められるものだと思う。しかもビットコインは発行上限が決まっているので、市場参加者が増えれば増えるほど、競争が激化し、単位通貨当たりの価値は上昇していくだろう。
ビットコインへの信頼性が揺らぐような事態があれば、一気に市場参加者が撤退して暴落するリスクもはらんでいる。一獲千金を狙って暗号資産に全振りするのはあまりにもリスクが高いので、失っても困らない金額でリスクヘッジをしつつ投資するのがいいと思う。
税金の問題
ビットコインなどの暗号資産は雑所得として取り扱われ、雑所得全体で20万円を超える利益が出た場合は確定申告が必要となり、給与所得など他の所得と合計にした金額に税金がかかる「総合課税」の対象となる。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
1,000円 から 1,949,000円まで | 5% | 0円 |
1,950,000円 から 3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
3,300,000円 から 6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
6,950,000円 から 8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
9,000,000円 から 17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円 から 39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円 以上 | 45% | 4,796,000円 |
特別控除もなく、赤字の繰越もできず、総合課税以外の所得と損益通算ができないというデメリットがある。大きな利益を得ると税率は高くなり、せっかくの利益も大きく減ってしまう点は留意しておきたい。
※暗号資産の購入を推奨するものではありません、あくまで自己責任で購入をご判断ください。
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